よくある不動産のご相談 親の代から住んでいる土地の権利関係や境界が良くわかっていない 建物を貸しているが家賃やテナント料を滞納されて困っている 親が借地上に建物を所有していたが亡くなった。更地にして地主に返さなければならないか 弁護士に相談するメリットとタイミング 不動産の法律問題は、借地借家や取引、相続、瑕疵(かし)担保などカテゴリーが広く、それぞれ独自の法律が定められています。一般の方には難しいかもしれませんが、法律の専門家にとっては、むしろ数多く事件を扱っている分野です。不動産のトラブルに巻き込まれた場合、不動産会社や大家など相手側の主張が必ずしも法的に正当性があるとは限りません。まずは専門家の弁護士に、確認されることをお勧めします。 知っておきたい豆知識「不動産編」 土地の正しい値段について 不動産は「一物四価」と呼ばれるように、「実際の取引価格」「路線価」「公示地価」「固定資産税評価額」といったさまざまなモノサシがあります。また、プロである不動産鑑定士でも、同じモノサシに異なった評価を下すことがあるのです。事案に応じて自分にとって有利な評価がどれなのか、弁護士にご相談してみてはいかがでしょうか。 家賃滞納者への立ち退き請求のケース ご相談内容 アパート経営をしているのですが、借主が家賃を1年も支払ってくれません。何度も支払を求めたのですが、その都度払うと言うばかりで、支払ってもらえず、大変困っています。同業の知り合いに相談したところ、引っ越し代を出して退去してもらったそうですが、どのようにすればよいのでしょうか。 法律相談でのご提案 借主の賃料の滞納期間が長期にわたり、滞納額が多額になっており、借主に支払能力がないケースでした。このようなケースでは、将来に亘って賃料収入が期待できないので、一刻も早い退去が望まれます。まずは、交渉による任意の明け渡しを求めていき、交渉が決裂した場合には、訴訟、強制執行によって、明け渡しを求めていくことになります。 正式なご依頼を受けて さらに、ご相談を伺うと、借主に資力がなかったものの、保証人であるご両親が現役で定期収入を得ていることがわかりました。そこで、保証人に連絡したところ、後日、未払い賃料全額の入金が確認できました。その後、借主と交渉した結果、明け渡しまでの期間を1ヶ月間設けた上で、引っ越し代を支払わずに、任意に退去してもらえました。 弁護士の目線 家賃滞納者への立ち退き請求のケースでは、滞納額、滞納期間、滞納した理由、借主や保証人の資力等によって、対応は変わります。退去を求めるタイミングや回収可能性をいち早く判断することが大切です。借主に一定の財産がある、あるいは、保証人がおり、保証人の資力が期待できる場合には、 交渉、訴訟、場合によっては、強制執行を行うことによって、未払い賃料を回収することになります。 未払い賃料を長期間放置してしまった結果、最終的に多額の損失を生じてしまう場合もありますので、お早めにご相談ください。 借地・借家問題のケース ご相談内容 父親は借地の地代を地主に手渡しで支払っていましたが、老衰のため、自宅で亡くなってしまいました。数ヶ月分未納が続いていたので、私の方でまとめて地代を渡そうとしたのですが、地主から「解約したい」と言われて地代の受取りを拒否されてしまいました。 法律相談でのご提案 未納状態が続くと契約を解除されて、更地にして土地を返さなければならなくなる危険性があります。すぐに地代を法務局に供託し、地主あてに内容証明を送付し、今後はご相談者が地代を支払っていく旨を伝えましょう。「供託」とは、法務局に金銭を預けることで、支払ったのと同じ効果が望める仕組みです。過去の未払いの事実は消せませんが、供託しておけば、今後は地代未払いと言われません。 正式なご依頼を受けて 地主側はご相談者との契約を拒否し、土地の明渡しを求める裁判を起こしてきましたが、裁判では、未納の期間が短かったこともあり、ご相談者が借地権を相続することが認められ、勝訴しました。 弁護士の目線 このケースのように、一刻も早く地代を供託する必要がある場合もあります。不安があるときは、少しでも早く弁護士へ相談しましょう。 法律相談のススメ 当事務所では、建築士や不動産鑑定士といった専門家と協力関係を結ぶことで、専門的な不動産問題にも適切なリーガルサービスのご提供が可能です。さらに、建築組合の顧問をしていますので業界とのつながりは深く、圧倒的な強みがあると自負しております。また、ご要望があれば、現地の視察も行いますので、ぜひご相談ください。