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藤田温久弁護士が新かながわ(2026年5月3日・10日号)に寄稿しました

2026年5月15日 金曜日

藤田温久弁護士については、こちらをご覧下さい。

kawagishi

憲法記念日にあたって
川崎合同法律事務所弁護士 藤田温久(寄稿)

憲法実現の道こそ
世界平和への道

5月3日は、憲法記念日です。改憲の危険性などについて、川崎合同法律事務所の藤田温久弁護士に寄稿してもらいました。

■明文改憲の「危機」
今年1月の総選挙の結果、再び、明文改憲の危険が大きく浮上した。
自民・維新、国民民主、参政などの改憲賛成派の衆議院における議席数が改憲発議に必要な3分の2をはるかに超えただけではない。

高市首相は、自民を右からあおってきた維新との連立合意に改憲を盛り込み、4月12日の自民党定期大会では、自衛隊法すら無視し制服着用の現役女性自衛官に君が代を歌わせ、「(憲法改正の)時は来た」と叫び、憲法審査会の動きを加速しているのである。

■何のための改憲か
安倍内閣以降、改憲派は世界情勢の悪化により急速な防衛力の強化が求められているとし、その足かせとなっている憲法9条を変えねばならないと主張してきた。

「世界情勢の悪化」は、ロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル、中国の台湾政策などを口実に、バイデンらが唱えてきた「権威主義国VS民主主義国」の対決の時代となった。日本は同盟国、同志国とともに「権威主義国」と闘える体制を築かねばならないというわけだ。

■崩壊した改憲の根拠
しかし、第2次大戦後、国連憲章において、集団的安全保障による軍事的措置、自衛権の行使以外の戦争は原則として不法法化された。その結果、ベトナム戦争など多くの戦争は「自衛権」行使なので国連憲章違反ではない等と「弁明」されてきた。

ところが、今年1月4日、米国はベネズエラに対し一方的軍事攻撃を敢行し大統領夫妻を拉致した。トランプ大統領は、政権転覆、石油利権獲得が目的であったことを微塵もなく語り、国際的非難に対し、「私の行動を決めるのは私の道徳心だけだ」と国際法に拘束されないことを公言するに至った。つまり、米国自ら「ならず者国家」であることを自認したのだ!

次いで、2月28日、米国とイスラエルはイランに対し、大規模な一方的武力攻撃を開始し最高指導者ハメネイ師など政権要人多数を殺害した。その後も攻撃はエスカレートし女子小学生ら175人、現在3000人を超す市民が爆殺され2万6000人以上が負傷している。

トランプ大統領は、「米国の意図を持つ邪悪な体制の転換」を目的とする「予防的攻撃」「先制攻撃」であることを自認している。いずれも、国連憲章・国際法を一顧だにしない攻撃の自認である。

まさに、70年以上国連決議に反しガザなどを不法占拠し、パレスチナ人へのジェノサイドを続けてきた折り紙付きの「ならず者国家」イスラエルとの共演である。

高市首相は、相次ぐ米国の暴挙に対し全く批判することができない。しかし、「ならず者国家」を「同志国」として共に戦争する国になることは、日本も「ならず者国家」になることだ。日本は戦後国際法秩序の中では、もはや、改憲の目的は崩壊したことは明白である。

■日本が目指すべき道
イラン攻撃は、国際法違反だけでなく世界経済、世界の人々の生活と安全を危機に落とし込めるものである。世界で、日本で戦争の停止を求める市民の声が広がっている。

このため、3月訪米しトランプにへつらった米国一辺倒の高市首相ですら「日本にはできることとできないことがある」と説明しイランへの派兵要請にすぐに応じることはできなかった。「できないこと」の根拠は憲法9条だったという。

まさに、憲法9条の戦争を止める力=実効性が示されたのだ。前述の通り、改憲の根拠は崩壊した。

今こそ、日本国憲法の理想、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」の市民と共に闘うときが来たと思う。改憲ではなく、憲法の理想の実現のために!

投稿者 川崎合同法律事務所

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