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自衛隊配備が進む先島諸島─様々な不安と隣り合わせの住民生活を現地レポート(弁護士 前田ちひろ)

2025年4月28日 月曜日

前田ちひろ弁護士については、こちらをご覧下さい。 

kawagishi  

2024年8月26日から29日にかけて、先島諸島での自衛隊基地配備状況について学ぶため、沖縄県先島諸島に行ってきました。

2024年8月26日から29日にかけて、先島諸島での自衛隊基地配備
状況について学ぶため、沖縄県先島諸島に行ってきました。

 

■「戦争のできる国つくり」を進める日本の状況

「戦争のできる国つくり」を進める日本の状況

 

■台湾有事と参戦準備、先島諸島の軍事基地化

沖縄県には、もともと米軍基地がたくさんあり、米中戦争が勃発すれば立地的にも沖縄県内の米軍基地は戦争の最前線になります。日本が先島諸島での自衛隊新規配備を進めているのは、米中戦争の最前線となることを意識してのことです。

■先島諸島の住民をとりまく状況

先島諸島にある自衛隊基地から中国本土への攻撃が行われると、中国からみて先島諸島は当然反撃の対象となります。先島諸島の住民にとって自分の生活領域が戦場になるわけですが、国は、住民の訴えへの傾聴はおろか、基地内の設備の危険性などについて十分な説明をすることもせず、一方的に避難計画を押しつけるなどしており、その住民を軽視する姿勢は許されるべきではありません。

自衛隊員と家族の流入増加(島人口の3割)、彼らは島に住民票を移し投票を行うため、従来からの住民の声は以前に増して政治に反映されにくくなっています。

千代田駐屯地の地盤は非常に軟弱にもかかわらず、80tの燃料タンク7基が施設されています。地下水に頼っているので、一部でも汚染されると島全体で水が使えなくなります。当然のように地下水への影響の調査は一切なされていません。

保良訓練場には、2基の弾薬庫の外、有事の際シェルターとして利用できる射撃訓練場が建設され愛知枡。シェルターは、自衛隊員とその家族のためのもので、住民は基地から見えるほど近い位置の集落の公民館に避難するしかありません。住民のいのちがいかに軽く扱われているかがよく分かります。

■私たちに必要なこと

自分の生活空間のすぐ隣に弾薬庫が置かれ、集落の避難所となっている公民館からは基地での射撃訓練の音が聞こえる、それが先島諸島の住民の生活です。先島諸島の人々は、自らの生活拠点が中国への攻撃・中国からの反撃に備えて作り変えられていることを肌で感じています。

今、島外に住む私たちに求められることは、その現状を学び、気持ちをリアルに想像し、戦争で捨て石とされる怒り・理不尽さを共有することです。

 

与那国島(’16.3駐屯地開設)

宮古島('23.3駐屯地開設)

石垣島(’16.3駐屯地開設)

訓練場入口から奥にある集落の公民館
が見える

 

投稿者 川崎合同法律事務所

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