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川崎港3基目のガントリークレーン導入の無駄/星野 文紀 2013.10 | 川崎合同法律事務所

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川崎港3基目のガントリークレーン導入の無駄/星野 文紀 2013.10

2016年8月17日 水曜日

私は、かわさき市民オンブズマンという団体の活動で川崎市の税金の無題使いを、監視する活動をしています。
 昨年6月、川崎市は川崎港に3基目のガントリークレーン(コンテナ荷揚げ用クレーン)を導入することを決めました。しかし、川崎港にはすでに2基のガントリークレーンがあり、その2基のクレーンも十分に活用できていないのです。すでに、あるものも十分活用できていないのに9億円もの税金をつぎ込んで新しいクレーンを作ることは、必要のないところに税金を支出する違法行為ですので、かわさき市民オンブズマンは川崎市に対して6月に住民監査請求を起こしました。
 住民監査請求のなかで我々が主張したことは、主に次の通りです。

(1) 需要がない
 川崎港のすぐ目と鼻の先には、横浜港、東京港という川崎港の100倍を超す国際コンテナの取り扱い実績のある港があり、川崎港にコンテナ船がよる必要がない。

(2) 今あるものでさえ過剰な施設である。
 川崎市の資料によれば、2011年度で川崎港コンテナターミナルのガントリークレーンが2基同時に動いた時間1年で累計10.5時間しかなく、年間のほとんどの時間片方のガントリークレーンしか動いていません。
 処理能力の点でも、現在の2基のガントリークレーンは年間処理能力12万5千TEUの3割に満たない年間コンテナ取扱実績3万2千TEUしか稼働していないのです。
 つまり、現状でも川崎港のガントリークレーン数は過剰と言えるような状態であります。

(3) クレーンを増やしてもコンテナ需要が伸びないことは明白
 今述べたとおり、述べたとおりクレーンの数は十分すぎるのであり、十分すぎるものを拡充しても、需要が伸びる訳はなく、クレーンを増やしても需要が伸びないことは明白です。

(4) 公共性がない
 2011年の川崎港のガントリークレーンの使用許可実績をみると、1社しか申請しておらず、川崎港コンテナターミナルは1社の為の施設となっています。
 市が税金を使って埠頭を整備することが許されるのは、市民の為にみんなが利用できる、公共性をもった埠頭が必要だからです。1社しか使っていない埠頭にもはや公共性はなく、これ以上市民の税金をつぎ込んで整備する必要はありません。

 しかし、川崎市はコンテナ需要が伸びる可能性があるとして、われわれの請求を認めませんでした。市民の税金の無駄使いを防ぐため、住民訴訟において更なる追求をしたいと思います。

投稿者 川崎合同法律事務所

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