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「日産非正規切り訴訟」今年3月に判決!/藤田 温久 2014.2
2016年8月17日 水曜日
Ⅰ.日産自動車、日産車体で働いていた非正規労働者8000人が雇い止めにあった事件で、5人の原告が、横浜地裁に、日産自動車、日産車体等4社、を被告として、地位確認、損害賠償請求等を求めている訴訟が、2009年5月の提訴以来4年半の審理を経て昨年11月に結審しました。
Ⅱ.この裁判は、裁判所の異常な偏見に満ちた訴訟指揮に対し、裁判官を忌避し、弁論更新を経た後、昨年4月から毎月全1日の証人尋問(原告5人、証人9人)を7月まで実施、原告側だけでも28回も準備書面(最終書面だけでも430頁)を提出し、証拠も数百提出され、傍聴者が毎回傍聴席を埋め尽くすという大訴訟でした。
Ⅲ.審理を通じ、被告日産で、①異常なまでに多数かつ多様な派遣法違反や各種法令違反の存在と、②①が全グループ的・継続的なものであることが明らかになり、③それら違法行為は、組織的計画的に常用代替禁止原則の脱法、ひいては「解雇権濫用法理」の脱法を狙っておこなわれたことが立証されました。
Ⅳ.このような「脱法目的により非正規労働契約の悪用」が、30年前に15%に過ぎなかった非正規労働者が2013年には36.2%実に5人に2人が「非正規労働者」という惨状を導いたのです。就活自殺、未婚率の増大、少子化などの主要な要因の一つも「非正規化」によるワーキングプアーの激増です。
Ⅴ.今年3月25日に予定される判決言渡しにおいて、被告らの強欲な利益追及目的のためになされた組織的脱法行為により「物」として切り捨てられた原告らを、被告らに雇用責任を負わせることで救済し、約2000万人の非正規労働者ひいては我が国の未来に一条の光を与えることこそ、裁判官に求められる憲法的責務だと思います。
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